鰐革に宿る力を紡ぐ – 究極のレザーハットReptcrest(レプクレスト)誕生の記録

2025年のGWエンジョイされてることと思います♪僕はアトリエでオーダー制作したり打ち合わせをしたり設計の準備に取り掛かったりと普段通り過ごさせていただいてます。
今回はエキゾチックレザーの中でも頂点に君臨する素材「鰐革」。
その美しさと力強さを余すことなく引き出した、一点モノのレザーハットが誕生するまでの記録をまとめさせて頂きます🐊🎩

レザーはエイジング、心はアンチエイジング♪
手仕事が生み出す”美”と”機能”を兼ね備えた
”唯一無二”のROCK系レザーアイテムを提供する
Bobby Art Leather®︎[ボビーアートレザー®︎]代表
レザーアートクリエイター
照下”Bobby”稔(テルシタ”ボビー”ミノル)です♪ 

鰐革に宿る力を紡いで・・・】

ある一通のお問合せメールから始まった、鰐革のレザーハット”Reptcrest(レプクレスト)”の物語。
圧倒的な存在感を放つこのレザーハットが、いかにして形になっていったのか。
一針一針、革と対話しながら進む制作の記録を綴っていきます。

作品への想いとテーマ

【制作のきっかけや依頼背景】

『ワニ革のハットを制作して頂きたい』とのことでお問合せをいただき、後日アトリエにお越しいただきました。まずはボビーアートレザーのハンドレーシングの世界観をご覧いただき、出来ることと得意ではないことをお伝えしながらお客さまのご要望をまとめていきました。
以前リアルクロコダイルのレザーハットを制作したことがあるので過去の事例を見ながらカウンセリングをさせて頂きました。

【使用した革:ワニ革】

特級クラスのクロコダイルのレザーを一枚仕入れるには、正直かなりの金額がかかります。
ハギレですと幾分リーズナブルに仕入れられるのですが、クロコダイルに関しては革小物などを制作しても商品として価値がある素材なので、手放す同業者もいなくて、なかなか見つかることができませんでした。そんな中ようやく一枚のクロコダイルの肚鰐を見つけることができました。
後日お客さまと現物の素材を見て触って完成イメージをシュミレーションしながら打ち合わせをさせて頂きました。そこで以前からアトリエでストックしていたカイマンを掛け合わせることになりクロコダイルの肚(ハラ)ワニ部分とカイマンを合体させた他に類を見ない構成の作品が生まれようとすることとなりました。

クラウントップ部分のイメージ
クラウン前面の構成イメージ
クラウン後面イメージ
打ち合わせ中に浮かんだ更なるクラウン後面のイメージ
ブリム内側のイメージ
ブリム表面のイメージ

【「Reptcrest」という名前に込めた意味】

**Reptcrest(レプクレスト)**は、
**Reptile(爬虫類)Crest(紋章・象徴)**を掛け合わせた造語。

野生の記憶と高貴な美が共存する鰐革を、
一点モノのハットとして昇華。

唯一無二の素材にふさわしい、名を冠する存在。
それが「Reptcrest」という作品名の意味です。

デザインの構想と設計図

【ハットのフォルム】

ハットのフォルムについてはボビーアートレザーのオリジナルレザーハットBAL-HAT-NEOシリーズの型紙を使いました。サイズは頭囲約59cmでブリムはベーシックタイプをセレクト

【ワニ革のパーツ配置の考え方】

一般的にクロコダイルレザーといえばの肚(ハラ)ワニの構成を想像されると思います。それはソフトで加工しやすく、しかも洗練された高級エレガントな雰囲気も秘めているので認知もされていると思います。

しかしカイマンや背ワニ部分はゴツゴツとして硬く加工が非常に難しいので、よっぽどのマニアでない限りスルーしがちな素材です。しかしボビーアートレザーではゴツゴツ感にたまらない魅力を感じて過去に沢山作品を作ってきた素材なので大好物!

【強度やバランスを考慮した設計上の工夫】

しかし・・・お客さまのご要望を叶える上で、いざ立体的なかたちとなると、当然制作も困難を極めるので、ギリギリの部位を攻めていきました。折り伏せる箇所にはなるべく鰐のお腹や脇周りを使う構成にしていきました。ワイルドさとエレガントさそしてラグジュアリーさを融合させた構成に組み合わせていきました。

カット~成形工程

【ワニ革の裁断で気をつけるポイント】

特にカイマンに関しては背中部分が中心となるので背中の鱗のゴツゴツが硬く細かなカットがしにくいのです。それとなるべく左右対称に面を取っていくのですが、元々動物自体が立体でありレザーに加工する上で無理やり平面的になめして仕上げてる素材なので歪みも生じてきます。
長年扱いにくい素材を使ってきたからなんとか裁断や穴あけをできるようになっています。

まずはクラウントップ部の切り出し

【 内部の芯材や裏貼り処理について】

エキゾチックレザーを構成して組み上げていく上で欠かせないのが裏貼りです。まずは通常のハットを制作する要領でベースとなる革に型紙をトレースしてカット&穴あけまで施していきます。
今回は軽くてしなやかなヨーロッパの羊革を使用(贅沢すぎ!)

その上から構成した鰐革を貼り付けていきます。つまりひとつのハットで2個ハットを制作する感覚です。

クラウン前面を構成している様子
パーツの半分ほど切り終えた様子

ワニを構成し貼り終えたら繋ぎ目に穴をあけ、鹿革をカットした革紐でハンドレーシングしていきます。

クラウン後面も同様羊革のベースに合わせて貼り合わせ革紐で編み込んでいきます。

ブリム部分

ブリムに関してはベースとなる芯材に茶芯の馬革を使っています(贅沢・・・)

こちらも鹿革で編み込み完了!

手縫い・かがりのこだわり

【ハンドレーシング技法】

ボビーアートレザーでは日本で唯一、60年代〜70年代にかけて風靡したハンドレーシング(ハンドステッチ)の技法を用いてレザー作品を生み出しているレザーブランドです。
この技法はノースビーチレザーやロバート・ワーナー氏が世界的に有名ですよね。
僕も古着屋で出会った革ジャンに刺激を受けてこの世界に飛び込み独自に技法を開発していきました。

【成形】

各パーツをパッチワークし終えた段階でようやく繋ぎ合わせて立体に成形してまいります。
ここでようやくハットの制作にこぎつけた感覚です🎩

パッチワークを終えていよいよ立体へ・・・
まずはクラウンの側面から繋ぎ合わせていきます
逆側
クラウントップを編み込んでいきます

これまで制作してきたハットと違い、硬いカイマンのヘッドカットがクラウンの頂点にかかっているので革紐を編み込む手法や順序を変えてハンドレーシングしていきました!
切れたりしない鹿革の革紐が途中で切れるほど曲げるのに難儀しました!ほぼワニとの格闘でした(笑)

クラウン完成!
巨大でゴツゴツした”おたまじゃくし”というか、ゴジラになる前の状態みたい・・・
ようやくクラウンとブリムを編み込むところまで来ました!
地味に一番難儀したクラウン

仕上げとエイジング

【使い手が触れて育てる楽しみ】

全てを編み上げてカタチになった時独自のうねりやフォルムが完成します。
そして仕上げはお客さまが被って育てていきながら、お客さまの身体に寄り添うようにレザーが馴染みカタチを変化させていきます。
そして革紐のカドやケバが取れ艶めいてきます。鰐革も部位ごとにそれぞれの経年変化を起こし唯一無二の存在に成長していくことでしょう・・・
そんな姿をまた見せて貰えれば制作者として嬉しい限りです。

まとめ:完成して感じたこと

【制作にかかった時間・工程の総括】

ひとつのハットを制作する上でかかった時間は約160時間ほど・・・
その期間ずっとお客さまの喜ぶ顔を思い浮かべて打ち込んでまいりました。
たったひとつの帽子を作るためになんでそんな時間かかるの?って突っ込まれそうですが
それがボビーアートレザーが選んだ選択です。
効率よく仕事をすることが大切なことは十分承知しています。
ただ・・・”こなす”仕事でボビーアートレザーの作品は絶対に作り出せないのです。

【この作品を通じて伝えたいこと】

革職人はプロアマ含め無数に存在しています。そしてそれぞれ得意分野や個性や好みが異なります。
そんな沢山の革職人の中から、ボビーアートレザーを選んで頂き “品格”と“野性”が共鳴するレザーハットを制作させてくれたお客さまに感謝の気持ちでいっぱいです。

ボビーアートレザーの世界観に共感していただける好みや波長が合うお客さまと一対一でお付き合いしていきたいと当時の僕は夢見てボビーアートレザーというブランドを作りました。
一足飛びにはいけないけれど、ブログを通じて少しずつではございますが、ボビーアートレザーの存在を知って頂き、大切な”ご縁”が繋がっているような気がします。

『ボビーさんにオーダーして良かった』と心から思っていただけるよう、これからも時流に流されず普遍的な唯一無二のレザー作品を残していきたいと思います。

ブログを読んでいただいてるあなたからのオーダーをお待ちしています♪
そして共に価値ある時間を過ごしてまいりましょう♪

【続いて解説動画や写真を交えて】

今回はワニ革のレザーハットReptcrest(レプクレスト)の制作プロセスをお届けさせて頂きましたがいかがでしたか?続いて解説動画や写真を交えてこのハットを深掘りしてみますのでお楽しみください🎩

それではステキなレザーライフを!
Bobby Art Leather for Japan for Everyone !
Love & Peace★Love & Music★Love & Leather

【メディア掲載記事】

たった一度きりの人生というステージで、人生の主役として光り輝けるような高揚感を
ボビーアートレザーの作品を通じて感じていただきたい・・・

Bobby Art Leather ®(ボビーアートレザー)は 

単なる革製品を届けているのではありません・・・

Bobby Art Leather ®は手仕事のレザーアイテムを通じて

この先あなたが描いている人生の相棒として

より良い未来を提供している

あなたに寄り添うレザーブランドです

Bobby Art Leather for Japan for Everyone !

ボビーアートレザーはレザーファッションを通じて

あなたの人生の節目に寄り添う相棒を

これから先もずっとお手伝いさせていただきます。

”本当の完成”という定義

自分らしく生きる人のためのハンドメイドレザーファッションブランド
Bobby Art Leather ®[ボビーアートレザー]
ボビーアートレザー <アトリエ> 
〒533-0021 大阪府大阪市東淀川区下新庄5丁目7−19 高岡セカンドハイツ101

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2025-05-06 | Posted in PROCESS, ATELIER, BLOG, Philosophy of lifeNo Comments » 

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